オフィス空間を効果的に引き立てるグラフィックデザイン
自社のアピールやブランディングのために、オフィスの什器はもちろん、最近では内装にこだわりを見せる企業が増えてきています。なかでも、インテリアにおけるグラフィックデザイン表現は、企業のオリジナリティを表現・訴求できるとして、今や先進的なオフィスづくりには欠かせないものとなりつつあります。印刷技術の向上により、多様化し始めたオフィスの内装デザインの今を見ていきましょう。
1.オフィスに新しいイメージを与えるグラフィックデザインの活用
オフィスの内装にグラフィックデザインならではの表現力を採用するケースが増えています。ひとくちにグラフィックデザインといっても、その表現方法は多彩。工夫次第でオフィス空間に新たなイメージを与えることができるのです。
グラフィックデザインは、広告やポスター、雑誌などの商業印刷分野で発展したもので、建物では商業施設で目にする機会が多いでしょう。しかし、最近はオフィスでも、企業コンセプトのイメージ訴求、オリジナリティの演出、特定スペースのイメージづくり、フロアやゾーニング単位での区別などに、グラフィックシートを採用し始めています。
グラフィックシートを収納キャビネット側面に貼り、
オフィスワーカーのリフレッシュ効果促進を狙った
草木や風をモチーフにしたグラフィックシートを
柱や壁に貼ることで、リラックス効果とともに、
ゾーニングを明確化した
2.手軽に使えるようになったグラフィックシート
印刷技術(インクジェットプリンタの大型化・低コスト化)やDTP技術(デスクトップパブリッシング)の向上とともに、グラフィック・シートを手軽に使えるようになったことも影響しています。大きな壁紙に使ったり、スクリーンや柱、サインボードなどに効果的に使われているケースがよく見られます。最近では平面での表現だけでなく、照明と組み合わせることで立体的に見せるなど、その使い方はますます拡がり、多様化しています。
半透明の布をデスクパネルに採用(特注)。
コミュニケーション効果を高めつつ、
心地よいデスク空間を演出
透明ガラスのペトラールに、グラフィック処理された
半透明シートを貼ることで透明性を抑えた。
会議室の仕切などに採用されることが多い
制作:「office gateオフィスデザイン研究会」